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個人再生のリスクとその回避方法を解説
1 個人再生のリスク
個人再生とは、裁判所に申し立てを行い、借金を減額してもらう手続きのことをいいます。
借金の減額を減額してもらえるという大きなメリットがある一方、様々なリスクも伴いますが、その中には回避できるものもあります。
個人再生をするにあたって、回避できるリスクは極力回避したいと考える方が多いと思いますので、個人再生のリスクとその回避方法について解説します。
2 回避できるリスク
⑴ 家族に知られるリスク
個人再生では、基本的には同居している家族も含めて、収入・支出に関する資料の提出を求められますので、同居の家族の協力を得る必要があります。
個人再生のことを説明せずに資料を得るというのは、実際のところ困難と考えられます。
他方で、一人暮らしをしている場合には、家族に知られずに進めることが可能です。
したがって、例えば現在実家暮らしだが、家族に知られずに個人再生をしたいという場合には、実家から出て一人暮らしをすることで家族に知られずに個人再生をすることが可能です。
また、例えば二世帯住宅で両親と一緒に住んでいるという場合、両親とは家計が別であると説明できれば、両親の資料の提出を求められない場合もあります。
⑵ 会社に知られるリスク
個人再生は基本的に会社に知られずに進めることは可能ですが、資料として、仮に今退職した場合に支給される退職金の金額が分かるものの提出を求められます。
会社にその資料の作成を求めると、個人再生等の手続きをすることに気づかれてしまう可能性があります。
そこで、就業規則や退職金規定など、従業員が確認できる退職金の計算方法が分かる資料を提出することで、会社に知られるリスクを回避することが可能です。
⑶ 自動車の引き上げに関するリスク
自動車ローンの残債務が残っている場合、個人再生をすると、ローン会社によって自動車が引き上げられてしまう可能性が高いです。
しかし、自動車は生活や通勤に必要だから残したいと思われる方も多いと思います。
自動車の引き上げを回避する方法としては、親族等の援助によって自動車ローンのみ完済することが考えられます。
個人再生の直前でご自身の収入から自動車ローンのみ完済するという行動をとる方がいらっしゃいますが、これは偏頗弁済と評価されてしまうリスクがあります。
弁護士に確認したうえで、親族等の第三者からの援助で完済するようにしてください。
ただし、自動車が高価な場合、引き揚げを回避しても、清算価値保障原則によって返済すべき金額が増えてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
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