過払い金返還請求で訴訟を行う場合のリスク
1 過払い金の返還請求とは何か
過払い金は、法律で定められた利率よりも高い利率で借金を返済しており、利息を払い過ぎていた場合に発生します。
過払い金の仕組みに関する疑問をまとめておりますので、ご覧ください。
高い利率を法定の利率に直すと、払い過ぎた利息が発生します。
この払い過ぎている金額は、元本に充当されます。
そこで、法定の利率で計算をし直すと、借金の返済をしていたはずが、返済をし過ぎていたことになります。
この返済し過ぎた分を貸主から返還してもらうのが、過払い金返還請求と呼ばれる手続きです。
過払い金返還請求は、主に和解交渉で話を進めていくことになります。
しかし、貸金業者によっては、こちらの請求金額よりも大幅な減額を求めてくるなど強硬な姿勢をとる業者もあり、交渉が難航することもあります。
和解交渉が進まない場合は、訴訟を提起して、訴訟手続きでの解決を目指すこともあります。
2 過払い金返還請求で訴訟を行う際のリスク
過払い金の返還請求をする際に、訴訟を行うことに不安を感じる方もいらっしゃいます。
訴訟を行うリスクとしては、時間と費用が挙げられます。
訴訟を行うと、解決までの時間は長くなってしまうため、過払い金の返還をなるべく早く受けたい方にとっては、不利益となってしまう可能性があります。
また、裁判を行う場合は、裁判所に納める費用や弁護士費用が必要になることがあります。
しかし、時間をかけて裁判を行うことで、本来相手方が返還しようとしていた金額よりも多くの金額の返還を受けることができる可能性が高くなります。
また、訴訟を弁護士に任せることで、ご自身で返還請求をするよりも、手間をかけず高額の返還を受けることができる可能性がより高くなります。
このような点が、過払い金返還請求で訴訟を行うメリットとして挙げられます。
訴訟で不利になる点や増額の可能性については、訴訟前に弁護士に相談して確認することができます。
そのため、リスクを検討してから訴訟を提起するかどうかを決めることができます。
訴訟を行うことのリスクを把握することで、訴状に対する漠然とした不安を払拭できるかと思いますので、過払い金返還請求の際は、ぜひ一度弁護士にご相談ください。